東京には”高級住宅街”と言われるエリアが多く点在します。ただし、”本物”となると、ごくごく限られた地域だけ。
都心であるにもかかわらず、ひっそりとおだやかな空気。一戸あたりの区画が広いため、街全体にゆとりがあり、暮らしている人もおだやかな微笑みを浮かべています。地価の高さや富裕層の多さでは決まりません。ある種の気品を兼ね備えているのが、本物の高級住宅街です。
こうしたエリアの住まいなら、資産価値が大きく下がることもありません。
本物嗜好の今だから知っておきたい、正真正銘の東京の高級住宅街をご紹介します。
(2019年7月16日に加筆修正しています)
東京の高級住宅街はどこに?
東京には高級住宅街が数多く点在します。まずは高級住宅が多く並ぶエリアを、以下に明記してみました。
〈港区〉南青山、六本木、南麻布、元麻布、西麻布、赤坂、高輪、白金台
〈渋谷区〉広尾、松涛、神宮前、大山町、神山町、猿楽町
〈新宿区〉神楽坂、市谷砂土原町、市谷加賀町、若宮町、下落合
〈世田谷区〉成城、深沢、等々力、尾山台、奥沢、代田、瀬田、上野毛
〈目黒区〉自由が丘、八雲、柿の木坂、碑文谷、青葉台、三田、駒場
〈千代田区〉一番町~六番町、九段南、九段北、紀尾井町、麹町
〈文京区〉本駒込、小石川、関口、目白台、白山
〈品川区〉池田山、島津山、御殿山、東五反田
〈大田区〉田園調布、久が原、山王、南千束、南雪谷
〈杉並区〉浜田山、永福、南荻窪、善福寺
〈豊島区〉駒込、目白
これらはあくまで一例です。まずお伝えしておきたいのが ”高級住宅街に明確な定義はない” ということ。ときどき地価や23区ごとの平均年収、高額納税者ランキングから高級住宅街が出されることがあります。富裕層は一等地で暮らすことが多いため、これは一理ありますね。
….しかし、これってお金だけの話ですよね。たとえば、エルメスは高いからハイブランドなわけではありません、素材やデザイン、品質、そして歴史が一流だからこそ、世界中が認めるハイブランドであり続けるのです。
東京の高級住宅街は、地価や平均年収では決まらない
東京の高級住宅街も同じで、「富裕層の数や地価で決まるわけではない」と思います。そこで、東京の高級住宅街の条件をつくってみました。
・高台にある(ことが多い)
・戸建てがメイン(マンションがあってもごく一部で低層)
・一戸の区画が大きい
・街に規模感がある
・デザイン性の高い住まいが多い
・道路がしっかりと整備され、幅が広い
・高級住宅街としての歴史がある
いくら富裕層に人気があっても、高級住宅や高級マンションが立ち並んでいても、街としての気品なければ高級住宅とは言えません。
以上を踏まえて厳重に選んだのが、以下のエリアです。
大田区 田園調布
世田谷区 成城
目黒区 青葉台
渋谷区 松濤
品川区 池田山
港区 南麻布
港区 元麻布
港区 白金台
(リンク先でそれぞれの街について詳しくご紹介しています。ぜひご覧ください)
〈高級住宅街1〉港区 南麻布
東京の高級住宅街の中でも圧倒的人気を誇るのが、「港区南麻布」。最寄りは広尾駅です。
高級住宅街は「かつて大名の武家屋敷だった一等地」というケースが多いのですが、南麻布もその一つ。高台にあり、見晴らしの良いエリアには、フランス大使館・ドイツ大使館・スイス大使館・ノルウェー大使館。さらにゆとりを感じる低層マンションや邸宅が並んでいます。
有栖川記念公園に面した南麻布4丁目・南麻布5丁目あたりは、NYのアッパーイーストのようなハイソな雰囲気がただよっています。
*詳しくはこちらの記事をご覧ください
〈港区の高級住宅街・南麻布。ライフスタイルを上質にしてくれる街〉
〈高級住宅街2〉渋谷区 松濤
東京の高級住宅街の頂点に位置すると言っても過言ではない、「渋谷区松濤」。
高い塀の要塞さながらの家が多く、暮らしている人の気配を感じません。これは「田園調布」や「成城」といった高級住宅街と大きく違っている点。政財界の大物が多く住む高級住宅街ゆえに、セキュリティ意識が固いような印象です。
閉鎖的な雰囲気すら漂っているこのエリアですが、周囲には松濤美術館、観世能楽堂、鍋島松濤公園があり、文化的情緒ただよう素敵な街です。
*詳しくはこちらの記事をご覧ください
〈渋谷区の高級住宅街・松濤。どこよりも格調高い街なみ〉
〈高級住宅街3〉世田谷 成城
松濤を訪れた後だと、親しみやすささえ感じる「世田谷区成城」。
道幅は広く、邸宅のエントランスや庭にはたくさんの緑が植えられており、おっとりとした雰囲気を感じます。それもそのはず、成城には「隣地境界線から1m以上後退」「敷地の20%を緑に」といった住民によるルール(成城憲章)が設けられているのです。
品格がありながらも、成城学園に通う子供たちが行き交い様子からは、ほのぼのとした印象を受けます。
*詳しくはこちらの記事をご覧ください
〈世田谷区の高級住宅街・成城のよさを再発見!センスがよくて親しみやすい〉
東京の高級住宅街のメリット・デメリット。静かで美しく、安全に満ちている
〈高級住宅街のメリット〉
・静かな環境で暮らせる
大豪邸が多いため、人口密度が低い。つまり人通りが少なくて、騒音に悩まされることがありません。子育てにも、老後を静かに過ごすのにもぴったりです。
・緑が多く、街並が美しい
街路樹が多いことも高級住宅街の特徴。通りに涼やかな影を落とします。またどの住宅もデザインが美しく、街の景観を華やかに彩っています。まるで海外を訪れたような気分に。マンションがあっても低層であることが多く、街並に溶け込んでいます。
・治安がよい
それなりの社会的地位の方が暮らしているため、圧倒的に治安がよいです。近くに大使館がある場合は、街の警備も行き届いています。
高級住宅街は坂がキツくて、買物がしづらい
〈デメリット〉
・坂がキツい
高台の高級住宅街にお住まいの方からは「坂をのぼるのが大変で…」という声を聞きます。車通勤の方は問題ありませんが、お子さまが通学で公共の交通機関を使う場合や、年配の方がひとりで移動するには気になるかもしれません。
・買物がしづらい
高級住宅街にはコンビニやスーパーなく、買物はちょっと大変そうです。電動自転車にのった主婦を多く見かけるのも高級住宅街ならでは。「スーパーが隣にあるほうがいいわ」という方には向いていないかもしれませんね。
どのような街にもメリットとデメリットがあります。とはいえ東京の高級住宅街には、デメリットを吹き飛ばすほどの魅力があります。実際に街を歩いてみるのが一番。天気のよい日にぜひ訪れてみてください。
まとめ
1つの街として成立し、上質な暮らしを約束してくれる東京の高級住宅街を厳選しました。
大田区 田園調布
世田谷区 成城
目黒区 青葉台
渋谷区 松涛
品川区 池田山
港区 南麻布
港区 元麻布
(リンク先でそれぞれの街について詳しくご紹介しています。ぜひご覧ください)
もちろん個人的な見解があると思いますし、暮らしやすさの感じ方は人それぞれです。それに通勤に便利な場所、ご実家に近いエリア…となると、おのずと選択肢は限られてきますね。ネームバリューにまどわされず、実際に街を訪れて、住民の様子をご覧になってみるのがいちばんです。
高級住宅街の住まいなら、資産価値が大きく下がることもありません。オリンピックを控えて、物件価格が安定しないからこそ、確かな街に物件を買いたいもの。
また物件を探す場合は、その高級住宅街に詳しい不動産会社に相談しましょう。住まいの資産価値を踏まえたうえで売り主さんと価格交渉するなど、多様な面で頼りになるはずです。
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